ラグビーで学ぶ「人の立場に身を置く」

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ラグビーで学ぶ『人を動かす』方法

人を動かすには、相手の欲しがっているものを与えるのが、唯一の方法である。

人は何を欲しがっているのか?

著:D・カーネギー 『人を動かす』 人の立場に身を置く より

自己啓発の原点とも言われるデール・カーネギーの『人を動かす』より

人を動かす原則③ 人の立場に身を置く

に当てはまる事例をこのページに集めて考察する。

読者の皆さんがラグビーを通して対人関係の原則を学ぶきっかけになれば幸いだ。

人の立場に身を置く を要約すると・・・

ラグビーで進学したければ、勝ちたければ、目立ちたければ、賞賛されたければ、そのための練習が必要だ。

あなたのすることは、そうした願望を叶えるための練習をチームに提示し、やるかやらないかを選ばせることだ。

自分たちでやると決めたなら、短時間だとしてもチームメイトは自分の願望のために全力で練習するだろう。

人の立場に身を置く エピソードから考察

ここからは主にラグビーの指導者や選手のエピソードから、人を動かす原則②に当てはまっていると感じたエピソードを紹介する。

帝京大学ラグビー部 岩出監督

あなたがラグビーをやっているうえでの望みはなんだろうか。

  • 花園に行きたい
  • トライを決めたい
  • タックルかましたい
  • いい大学に進学したい
  • 一生の友人が欲しい        などなど・・・

これらを手に入れるためには、手に入れるための方法・知識・練習を身につけることが必要だ。

トライを決めたければ、トライを決めやすいポジションを練習し、トライを決めるための技術を磨く。

友人が欲しければ、人に好かれるための知識、相手に関心を持ち、聞き手に回る技術を磨く。

指導者や先輩からただ与えられただけの知識、なんのためかわからない練習ではいけない。

あなた自身が心から望んだものに繋がる、手に入れるための方法・知識・練習を、あなたが選ぶのだ。

帝京大学で監督をしていた岩出監督は次のようなことを本に書いている。

人間にはもともと、能力を発揮したい(有能感)、自分でやりたい(自律性)、人とつながりを持ちたい(関係性)という心理的欲求があり、この三つの欲求が満たされると内発的動機が高まり、成果が出やすくなり、本人も成長していくという好循環が生まれやすくなります。

『常勝集団のプリンシプル』岩出雅之 著

練習も誰かにやらされるより、自分の望みが叶う方法を自分で選んで行動したほうが集中できるはずだ。

チームで勝つなら、変にぎすぎすした雰囲気より、友好的な雰囲気のほうが情報共有や信頼が生まれやすい。

もう一度考えてほしい、あなたがラグビーをやっているうえでの望みはなんだろうか。

あなたの願望とチームメイトの願望が叶う方法・知識・練習を探し、チームに提示してみよう。

2015年W杯日本代表ヘッドコーチ エディー・ジョーンズ

エディー・ジョーンズは選手の立場に立つことで、その選手を理解し、信頼を得るよう努めていた。

指導者の仕事とは、選手や部下の長所を丁寧に探し出し、それを活かすことなのです。

選手や部下を、よりよくしたいのであれば、まず、その人のことを理解することが大切です。

『ハードワーク 勝つためのマインド・セッティング』エディー・ジョーンズ 著

これはあなた→チームメイトにだけでなく、あなた→あなた自身への応用も可能だ。

あなたはなぜラグビーをしているのだろう?

先ほど岩出監督の欄でも考えてもらったが、それがあなたの願望であり、ラグビーをする動機だ。

次に、あなたの長所はなんだろうか。

足の速さ?タックル?スクラム?キック?

他人と比較するのではなく、あなたの全ての能力を比較して自分の長所を探そう。

その長所を誰かが褒めてくれたら、あなたは自信を得ることができ、褒めてくれた人を信頼するだろう。

もちろん、自己暗示的に自分で自分を褒めるのもそれなりに効果がある。

あなたが指導者の立場なら、エディーと同じように、選手の動機と長所を探し、褒めよう。

それがあなたへの信頼となり、選手を動かし、チームを成長させやすくなるはずだ。

人の立場に身を置く を実感してみよう

良かったらコメント欄などであなたの経験や意見を教えてもらえると大変うれしい。

それが私やあなた、このページを読んでいる皆様の成長に繋がるだろう。

まずは「俺も同じ立場なら、同じようにしたかもしれない」と考える

あなたがチームメイトを怒鳴ったりしないようになる最適な思考がある。

それは、何かを言う前に

「俺もあいつと同じ体、心、同じ環境や経験をしたら、同じようなことをしたかもしれない」

という一種の同情を寄せることだ。

当然の結果だし、気にしたって起きたミスはなくならない。

この考えをもとに気持ちを冷静にして、どうすれば改善する気になってくれるかを考えよう。

そのほうがあなたの印象も良くなるし、間違いなく合理的だ。

時間があるなら、出来ているところを褒めることから話だそう

試合後のMTGなど、時間があるときにミスをした選手に改善を促すなら、出来ているところを先に褒めよう。

「立ち位置は良い」「タイミングは良い」「スピードは申し分ない」と一言添えたうえで原因と改善方法を質問しよう。

そうすることで、ミスをした選手の自尊心を満たしながら合理的な話し合いを始めることが出来る。

相手の立場を考えれば、ダメ出ししてくる人より、褒めてくれた人のほうが話しやすいだろう。

ミスをした選手の立場になって、どう声掛けすれば改善するかを考える。

ノックオンやキックミス、ノットストレートなどのミスをした選手の立場になってみよう。

ミスした時、怒鳴られただけではミスした原因も改善方法もわからないまま、どこかでまた同じミスをする。

ミスをした選手に改善を促すのであれば、原因と改善方法を考えさせ、言語化するよう声掛けしよう。

「今のは何が原因だと思う?」「どうすれば改善すると思う?」と穏やかに質問するのだ。

穏やかに質問する力は、あなた自身の問題を冷静に解決する力もあるので是非使ってみてほしい。

人の立場に身を置く まとめ

あなたやチームメイトがラグビーで望んでいるものはなんだろうか。

その望みを手に入れるための練習や知識を探して、チームに提示し、やりたいと選択させよう。

参考文献 まとめ

ここでは参考にした本を紹介する。

1,000円ほどの出費と半日ほどの時間で、一生役立つ知識が1つでも得られるなら、コスパ◎だろう。

気になったものがあれば、試し読みだけでもしてみると得られるものがあるかもしれない。

常勝集団のプリンシプル 著:岩出雅之

私は根性論嫌いかつ本自体が心理学メイン、そして1段落が短いので読みやすかった。

人を動かすには、動かしたい相手に考えさせ、言葉に出させることの大切さを学べる。

ビジネスリーダー向けに書かれた本のため、心理学の専門用語が多く、苦手な人は苦手かも?

ハードワーク 勝つためのマインド・セッティング  著:エディー・ジョーンズ

日本教育の悪習慣(特に無意味な長時間練習)について、エディーの考え方はかなり納得した。

「日本人を動かすには?」という視点なので『人を動かす』にはない発見がある。

日本への愛ゆえにだろうか、日本人を褒める時と正論パンチする時の温度差が激しい。

人を動かす 著:デール・カーネギー

根性論嫌い・きれいごと嫌い・論理的なことが好きな私がたどり着いた最高の対人関係実践本。

小説風で専門用語が少なく、著者が少し口悪いので親近感がある文章で非常に読みやすい。

リンカーンやルーズベルトなどの古い事例が多いので、歴史好きだとさらに楽しく読める。

※私はオーディブル版『人を動かす』をメインに聴いているので、少し内容が違う。

↓オーディブル版は原著翻訳、文庫版は改訂版翻訳

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