社会人一年目、学校で習ってもない『報連相』を徹底しろ!と言われても困りますよね?
もしかしたらあなたも多くの人と同じように、上司から烈火のごとく怒られる経験するでしょう。
とはいえ『報連相』もあくまでコミュニケーション技術の一つにすぎず、型を覚えてしまえば簡単です。
今回は、私の社会人経験から得た『報連相』を簡単にする定型文をご紹介します。
社会人の皆様はもちろん、学生の方も委員会や部活で役に立つと思いますので、ぜひご覧ください。
『報連相』とは?
昔からビジネスで基本のコミュニケーションとされているのが報告・連絡・相談。
これらをまとめて報連相(ホウレンソウ)と呼ばれています。
報告……主に上司からの指示や命令に対して、部下が現状や結果を伝えること
連絡……各関係者に業務・作業内容を伝えること
相談……仕事中に困った時や迷った時など、上司や先輩などに意見を求めること
これらが重要視されているのは、多くの情報を共有し、会社が最善の選択をできる環境を作りたいからです。
報連相のまとめ
ここからは各内容を小見出しにしてまとめてみようと思います。
結論は小見出しで、中身は補足です。
報告は、『終わりました』か『○○まで終わってます』か『すぐします』かの3択
前述しましたが、報告は上司からの指示等に対する現状や結果を報告することです。
当然その指示には基本的に期限がついていると思います。
ここからはタイミング別に解説します。
指示を受けた仕事が期限内に終わっている→『終わりました』
期限内に上司の指示内容を終わらせた場合は、迷惑にならないタイミングで『終わりました』と報告しましょう。
例としてはこんな感じです。
メールしたのでお時間ある時に確認をお願いします。
おーわかった!あとで見とくわ!
これが最も効率の良い報告といえます。
上司の仕事とあなたの仕事は繋がっています。
出来る限り期限よりも早く仕事を終わらせ、すぐに報告する。
それを徹底すればきっと社内でのあなたの評価は高まります。
先に上司から状況を聞かれた場合は、落ち着いて報告をしましょう。
まだ期限内で終わりのめどが立っている場合→『○○まで終わってます』
社会人一年目の場合、上司も気にかけてくれるので、「このまえ出した指示、今どうなってる?」と聞かれることが多いです。
ここで最も悪い報告は、結論から伝えないことです。(上司の時間を奪ってしまうことにつながるから)
悪い報告の仕方について例をいくつかご紹介します。
このまえ出した指示、今どうなってる?
自分が責められていると感じると、人は本能的に自己防衛できそうな理由を真っ先に並べます。
これが俗に言う『言い訳』と見なされて、評価が下がる原因です。
上司はあなたへの印象が悪くなるだけでなく、現状を即座に把握することができません。
上司の時間を奪ってしまうことになり、会社にとっても損失です。
次点で悪い報告は『やってません』とだけ報告することです。
途中経過があるならそれを報告、期限を過ぎているならとにかくすぐ取り掛かりましょう。
まだ期間内で、計画的に進めているときの報告例は以下になります。
このまえ出した指示、今どうなってる?
○○の部分は例えばあなたがメーカー営業で、新商品の提案書作成を指示されていたとしたら、
「性能表まで終わりました」や「今最終ページの手直しをしているところです」などになるかと思います。
とにかく結論を先に述べるということを意識しましょう。
補足する場合は結論を言い切った後です。
期限を過ぎている、あるいはギリギリの場合→『すぐします』
期限ギリギリの報告では上司の機嫌はよくないかもしれませんが、期限内に出せるなら出しましょう。
期限ギリギリ、あるいはもう期限を過ぎているとき、
上司から「このまえ出した指示、今どうなってる?」と聞かれたときは
返答の仕方に十分注意してください。
ただでさえ印象が悪くなりかけているところに、火に油を注ぐことになります。
私が思う悪い報告は下のイメージです。二つは先ほどの悪い例と同じですね。
このまえ出した指示、今どうなってる?
なぜこの返答が悪いかというと、
上司がすでに悪い印象を持っている
+ 報告者が委縮するだけですぐ改善しようとしない
+結局のところ現状が分からない
という悪い要素てんこ盛りで、負のスパイラルに陥るからです。
入社直後は、上司も期限にバッファを見ている可能性があるので多少は許されるかもしれません。
しかし、時間が経つにつれて、『新人だから』は通用しなくなります。
ですので、期限ギリギリでも過ぎていても、元気よく「すぐします!」と返答して行動しましょう。
上司が悪い印象を持つことは止められませんが、あなたが元気よくすぐ動けば多少和らぎます。
仕事の優先順位は冷静に判断して、計画的にこなしていきましょう。
口頭連絡は『後ほどメールでお送りしますが・・・』から始め、文書で送ることを簡潔に伝える
口頭で連絡する場面は、会社の朝礼など、複数人に伝達すべきことがある際に発生します。
口頭のみで伝達すると、どうしても忘れてしまう人も出てきて、最悪連絡した人間の責任にされることもあります。
忘れた相手が上司なら、なおのこと連絡者の責任にされる可能性が高いです。
連絡者が責任を逃れるためには、メールなどで文言に残す方法が有効です。
口頭連絡は録音でもしてない限り、確認する術がないので連絡者がほぼほぼ敗北します。
ですので、ビジネスの場面においては、内容の重要度に区別なくどんな内容でも、メールや紙などに文面で残すことを強く推奨します。
メール等で文面に残すことが出来ていれば、後で見返すことができます。
とはいえ、口頭で連絡したほうがいい場面もあります。
それは、重要度あるいは緊急度の高い内容を、朝礼等で複数人に伝達する場合です。
その場合は、『後ほどメールでお送りしますが・・・』などの枕詞を添えて、簡潔に内容を伝え、その後詳細はメール等で共有するようにしましょう。
例えば、取引先から展覧会の案内をあなたがもらって、部署全員に出欠を確認しなければならないような場面。
こんな時に使う連絡方法は下のようなイメージになります。
ーーー朝礼にて
<誰か連絡事項等はありますか?
はい!連絡です。
以上です。
連絡後のメール内容例
こちらはあくまで例なので、内容やあなたの会社のルールに則ってメールを作成してください。
口頭で連絡する際は下記のような内容を伝えましょう。
- 取引先名
- どんな内容か(メールの題名にするような内容)
- 返信期日や直近に動いてほしいこと 等
また、メールで連絡するのですから、返信が必要な場合は必ず「このメールに返信してください」という一文を書きましょう。
メールに返信してもらうようにすることで、出欠確認の取りまとめ等がしやすくなります。
また、口頭で出欠確認して言った言わなかった問題も発生しなくなります。
メールをうまく活用して、効率的な連絡をマスターしましょう。
相談する際は、『こう考えているのですが、どう思いますか?』というような、自分の考えをまず練っておいてから話しかける
仕事をしていると、(これどう交渉すればいいんだ・・・)とか、(このクレームはどう対処すべきだろう・・・)など多くの悩みを抱えます。
知識や経験が積み重なればもちろんすぐに解決できます。
すでに上司や先輩方が通ってきた道だから、聞いてしまったほうが早いと思う方も多いでしょう。
とはいえ、実際の仕事では自分で判断したり、上司にすぐ相談することは悪手になりやすいです。
勝手に動いたら、「なに勝手にやってんだ!」と怒られます。
上司や先輩に「これどうしたらいいですか?」ってすぐに質問したら、「自分で考えろ」とこれまた怒られます。
「いや、だったらどしたらええねん!」ってイライラする人も少なくないでしょう。
じゃあどうすればうまく相談できるのか。
それは、相談するうえで大事なのは、自分の考えをまず練っておいてから話しかけることです。
「相談内容を出来る限りクローズドクエスチョンに近づける」といったほうが分かりやすいでしょうか。
例えば、商品を買ってすぐ壊れたというクレームの対応について相談しに行くとして、
なんて相談の仕方をしてしまうと、上司は次のように考えるでしょう。
「クレーム対応について1から10まで説明しなきゃならんのか。そんな時間ないし面倒くさいなぁ。」
また、少し余裕があったとしても、新人を育てるために自分で考えさせるように仕向けます。
その結果上司からくる返答は下記のようなものになります。
お前はどう思う?
or 自分で考えろ!
or いちからか?いちからせつめいしないとだめか?
このように返されると、相談者自身何も考えていないので言葉に詰まり、お互いの時間を無駄にしてしまうことが多いです。
(新人だからわからんことはわからんよ・・・)と思う方もいらっしゃると思います。
ぶっちゃけ僕もそのタイプです。
ただ、新人でも推測しようとする力はあるはずです。
よほどの内容でなければ、間違った推測でもいいんです。
大事なことは、自分の考えをまず練っておいてから話しかけること。
そうすることで出来る限りクローズドクエスチョンに近づける事が出来ます。
それを踏まえて今回の例の相談内容はこんな感じになります。
始めに何が起こったかの報告をして、自分の今後の動きを話してみる。
この形で相談すると上司は『それでいい』か『いや、それはまずい』というような、YES or NOで回答してくれると思います。
今回の例でいえば、上司の返答はこういうものでしょうか。
その動きでいいよ。またメーカーから原因報告来たらまた共有して。
or いや、交換対応はメーカーからの原因報告が来てからでいいよ。在庫があるのかだけ確認しといて。
こうなってしまえばしめたものです。
自分の考えが合っているならそのまま実行、間違いなら、上司や先輩に補足・あるいは上司や先輩の考えを引き出せます。
そして、指示があったら必ずその指示を実行しましょう。
時々自分の考えが浅くて上司から「それやった後はどう動くの?」と聞かれることもあるかと思います。
そんな時も、出来ればすぐ自分の考えを言ったほうがいいです。
しかし、思いつかなかったら一旦「行動しながら考えて、改めて相談します。」と言って先延ばしにするのもアリです。
何度も相談を繰り返していくうちに、
上司からは「それでいい」という返答が多くなり、スムーズに仕事をこなせるようになるでしょう。
本を読んでビジネスコミュニケーション力を身につけよう!
コミュニケーション力は知識さえあれば、簡単に、そして毎日試行錯誤できます。
あなたが仕事で役立つコミュニケーション力を学びたいなら、
デールカーネギーの『人を動かす』という本がおすすめです。
ビジネスパーソンの必読書ともいわれる、人を動かす人間関係の原則を学べるロングセラー本です。
営業職などの対社外だけでなく、管理職や事務職の方も役に立つはずです。
興味があれば、試しに読んでみてください。
コミュニケーションのプロに相談しながら知識を身につけるという選択肢も
コミュニケーションのプロに相談しながら仕事に役立つ知識を身につける方法もあります。
ビジネス関連のコミュ力を身につけるなら、『コミュトレ』というサービスを活用してみてはいかがでしょうか。
もちろん本より値を張るでしょうが、これから何十年と仕事をする上でコミュ力は一生もののスキルです。
コミュ力の有無で、仕事の質も、転職の可能性も、プライベートの充実度も大きく変わるでしょう。
オンラインで無料カウンセリングもあるみたいですので、興味があれば覗いてみてください。
コメント